「SURF THE MOUNTAIN」スペシャルコンテンツVol.2

2022年12月12日


 

第二弾はスノーボーダー石川敦士とサーファー平原颯馬&伊東李安琉に「SURF THE MOUNTAIN」について話を聞いた。

 

一枚の板に乗り自然と調和するサーフィンとスノーボード。今回のシューティングでは、「SURF THE MOUNTAIN」のテーマの元、サーファー大野修聖が山へ、スノーボーダー今井郁海が海へと、いつもの自分たちのフィールドを入れ替えてチームライダーたちとセッションし、互いの価値観を共有した様子を収録。Vol.2は、スノーボーダー石川敦士、サーファー平原颯馬&伊東李安琉のコンテンツをご覧ください。

 

Vol.1の大野修聖&今井郁海のインタビュー記事はコチラ

 

 

 

Snow Photo: yoshitoyanagida.net
Surf Photo: Kenyu
Movie: Yone film

 

 

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極上バンクをビッグターンで合わせていく石川

 

雪山でプロサーファー大野修聖(右)とスノーボードをセッションした

 

重力とスピードをコントロールしながら斜面や波に合わせる感覚が似ている。
by 石川敦士

 

「白馬のバックカントリーでは、ローカルにスポットをアテンドしてもらってファーストを滑れたのが印象深いですね。自分は今44歳なんですけど、白馬のあの斜面に対する印象が以前に比べて変わったというか… 。少しずつ滑りに対する自分の捉え方も変わってきていて、飛べる地形がなくても、今回の白馬のようなビッグラインだけでも十分にスノーボードが楽しめるようになっていて。年齢とともによりターンを意識したサーフスタイルの滑りになってきている気がするんです。
今回一緒にセッションしたプロサーファーのマー(大野修聖)の滑りを見て思ったんですけど、ヨコノリの気持ち良いライン取りって、重力とスピードをコントロールしながら斜面や波に合わせるっていうのがひとつのキーワードだと思うんです。ライディングのスキルよりも、滑りのなかでそれらのちょうど良いバランスを捉えられれば気持ち良く滑ることができる。それがサーフィンとスノーボードの共通しているところなのかなって。滑り方で例えるなら、スノーボードの深いターンはサーフィンに近いですよね。雪山のボトム地形から壁のトップに上がっていくターンは、サーフィンのボトムターンと同じ感じがするんです。あとはレイバックやカットバックのスタイルなんかも共通するアクションだと思いますね。

 

白馬のバックカントリーで一番気持ち良いラインをファーストメイクした石川

 

サーファー大野(左)とスノーボーダー今井(右)と石川の3人でヨコノリトーク

 

スノーボードはヨコノリのなかでも一番スピードが出ると思うので、風を切る爽快感はひとつの魅力だと思います。あとはパウダーの浮遊感ですかね。魔法の絨毯じゃないけど、あの気持ち良さはたぶん雪上じゃないと味わえない特別な感覚だと思います。サーフィンの魅力は、常に海の中に入っているからより自然を感じられるところですかね、より自然と向き合えるっていう。それは人工的に作られたゲレンデではないバックカントリーを滑る感覚に近いのかなって。僕は冬はスノーボードをして夏はサーフィンをするというように、日本の四季の中でヨコノリを楽しんでいます。サーフィンをやるようになって、実際スノーボードのターンも変わったり新しい感覚が身に付きました。雪山と海で共通点もあれば異なる点もあったりして、それぞれを楽しむことで新たな発見もあると思うんです。ぜひサーファーもスノーボーダーも、コンディションの良い日があれば、どちらのヨコノリも楽しんでもらいたいと思いますね」ー 石川敦士

 

前日まで降り続いた雪。そして撮影当日はTHE DAYに恵まれた

 

青空のもと3人で素晴らしいスノーセッションを堪能した

 

<プロフィール>

石川敦士 Atsushi Ishikawa

1977年生まれ。埼玉県出身。数々の怪我を乗り越え、常に進化し続けてきた日本が誇るスノーボーダー。数々のビッグコンテストでの活躍や、一世を風靡したムービープロダクションSCLOVERなど、常にフリースタイルシーンを牽引してきた実績を持つ。近年はスノーモービルを使って日本のバックカントリーフィールドを開拓する傍ら、新潟・神立、長野・野沢などでパークプロデュースの指揮を執る。

石川敦士 :Instagramアカウント

 

 

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千葉の海で合流したサーフチームの平原

 

海では長い手足から繰り出されるダイナミックなライディングが目を引く

 

天候に左右されながら波や雪の状況を見て遊ぶ場所をサーチする感じが一緒。
by 平原颯馬

 

「SURF THE MOUNTAINって、葛飾北斎の『富士山と波』っていう絵がモチーフになっているQUIKSILVERのロゴをもろ連想させますよね。自分のなかでは雪山でやるサーフィンがスノーボードっていうイメージです。スノーボードは、昔中学の卒業旅行でカリカリのバーンを3時間くらい滑ったのが初体験で、それから昨シーズンに新潟・神立へ友達のサーファーと行ったのが2回目です。その日のコンディションはパウダーで、滑りながら自分のスプレーが見えて『サーフィンみたいだ!』って1日中ストークして楽しみました。
サーフィンとスノーボードの共通点は、どちらもボードのレールを使いながらターンする感覚だったり、グーフィーとレギュラーフッターで分かれているのも似てるのかなって。あと雪が溶けたら一応水になるから、サーフィンのように水に触れている感覚もあったんです。同じヨコノリのスケートボードよりも自然のコンディションに左右されるというか… 。ゲレンデの斜面も滑る時間で思った以上にガタガタしてきたりして、サーフィンも風で波の面の良さが変わるんで、スノーボードもそれに近くてより自然で遊んでるっていう感覚でしたね。天気図を見て雪が降ってるところを探すところとか、サーフィンでいうウネリが入って風が合うところを探すみたいな。そういう天候に左右されながら波や雪の状況を見極めて遊ぶ場所をサーチする感じが一緒ですよね。
最近、サーファーの間でもスノーボードが流行っているのは、そういう自然を楽しむ部分が共通しているからなんだと思います。あと、僕は友達とサーフィンをしたり、みんなで海を見たりアフターサーフを楽しんだりしている時間も好きなんですけど。山にもそういうライフスタイル的な楽しさがあるからなんだと思います。今回スノーライダーの(今井)郁海くんと海で初対面でしたけど、一緒にサーフィンしたりスケートしたりして、本当にヨコノリが好きなんだなって感じました。次は郁海くんのメインフィールドの雪山で、僕らサーファーをバシバシ指導してもらいながらスノーボードの魅力をもっと知りたいですね」ー 平原颯馬

 

同じサーフチームの伊東 李安琉(左)と初顔合わせとなったスノーライダーの今井(右)とのサーフセッション

 

スタイリッシュなライディングスタイルで見るものを魅了する平原

 

<プロフィール>

平原颯馬 Soma Hirahara

2002年1月15日生まれ。神奈川県出身。地元はサーフィン文化が根付く茅ヶ崎。小学1年の時にスケートボードをはじめ、その後サーフィンもスタート。2014年のWSLジャパンツアー伊豆スーパーキッズチャレンジ・グロム部門優勝や、同年のNSA全日本サーフィン選手権キッズクラス優勝など、コンペティターとしての頭角を表し、2017年にプロテストを合格。2018年のISA世界ジュニア選手権は日本代表として出場し団体金メダルに貢献。その後もコンテストシーンで活動しながらも、モデルやタレントとしても活躍。同世代サーファーをまとめる若きチームリーダー。

平原颯馬Instagramアカウント

 

 

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宮崎が生んだサーフシーンの新たなヒーロー伊東 李安琉

 

メローな口調からは想像もつかないアグレッシブなライディングを魅せる伊東

 

山は動かないけど波は動く。そのあたりの違いはあるのかなって。
by 伊東 李安琉

 

「僕の中でのSURF THE MOUNTAINのイメージは、海の幸山の幸って感じで、どっちも良いところがあるのかなって感じですかね(笑)。そもそもQUIKSILVERのロゴが海と山なので、ブランドのイメージそのものっていうか…。僕は普段宮崎にいるので、なかなか雪山やスノーボードが想像できなくて、地元の友達にもスノーボーダーはいないんですよね。とくに自分の周りにいるサーファー仲間はのんびり屋で暖かいところしかダメな人間が多いので…(苦笑)。ただ、映像や写真でスノーボードをしてる人を見る限り、サーフィンに近いものがあるなって思ってて。板の上に立って自然を滑るっていう感じが似てるのかなって。ちょっと雪山は怖そうですけど、やっぱり自然遊びに尽きるんでしょうね。
今回の撮影ではスノーライダーの(今井)郁海くんと初めて会いましたけど、やっぱりカッコいいですね!話してても、海と山は似てるところが沢山あると思いました。僕が思うサーフィンの魅力は、波は日によって違うし同じ波は一生来ないところだと思います。スノーボードもそのあたりは近いと思うんですけど、山は動かないけど波は動くじゃないですか。そこの違いはあるのかなって…。その動く波っていう部分がサーフィンの面白いところのひとつだと思うんです。
最近僕はビッグウェーブやチューブに挑戦してて、技の難易度というよりもあえて危険なことにトライするというか…。波のサイズとチューブのエグさを求めてやってるんです。それはもちろん怖いけど、メイクした時が何よりも気持ち良くって、自分のなかで恐怖感以上のものを得られるっていうんですかね。自分のスキルが上がればその分求める波や斜面も変わってくる。それはたぶんスノーボードにも共通する部分はあるのかなって思います。今は世界中の色々な波を狙っていますけど、その中でもやっぱり地元宮崎の凄い波をやりたいっていうのは常にあって、これが今自分が向きあってることです。サーファーもスノーボーダーも、自分なりにそういう刺激を求めたり、自然との調和を楽しんでるのかなって思います」ー 伊東 李安琉

 

サーフライダーの平原(左)と伊東(中央)、スノーライダーの今井(右)と3人の交流は刺激的だったようだ

 

同じ波が来ないからこそサーフィンは面白い。自然で楽しむヨコノリの魅力はそこにあるのだろう

 

<プロフィール>

伊東 李安琉 Riaru Ito

2002年8月18日生まれ。宮崎出身。4歳からサーフィンを始め、キッズ時代から多くの大会へ出場し優勝をはじめ上位のリザルトを残してきた日本の次世代シーンを担うライダーのひとり。2018年のISA世界ジュニア選手権では日本代表として出場し、U16の個人戦で4位入賞を果たし団体でも日本の金メダルに貢献し、2019年のIchinomiya Isumi Super Kids Challenge U16 Cadetでは優勝を飾る。その後もコンテストで活躍しながらも、現在はビッグウェーブやチューブに重きを置き、今年タヒチ・チョープーで歴史的な波をメイクし、今もなおサーフシーンで進化し続けている。

伊東 李安琉Instagramアカウント

 

 

 

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ハイクオリティな素材のみを使用したトップアスリートのためのプロモデルであるHIGHLINE PROシリーズを始め、
90年代当時のアートとボードカルチャーが融合した象徴的なデザインをリバイバルした限定コレクションHIGH ALTITUDEなどを展開。
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