YOUNG GUNS SNOWへの挑戦

2018年2月6日


今シーズンも、QUIKSILVERは18歳以下のスノーボーダーにチャンスを与えるために、「YOUNG GUNS SNOW」(企画詳細は、ココをクリック)を開催しています。

現在、第1ラウンドの応募は2/1で締め切られましたが、現在もこの企画は第2ラウンドへと移り、今シーズンはどんな新たな才能が発掘されるのか楽しみで仕方がありません。

今シーズンの「YOUNG GUNS SNOW」には、QUIKSILVERジャパンチームから神宮寺 海人と伊藤祐生の2人が参戦しています。

さる1月19日、QUIKSILVERジャパンチームは長野・白馬岩岳スノーフィールドで撮影を行ったのですが、その際に、現在の10代のスノーボーダーは何を考えているのか? どんなスノーボーダーを目指しているのか? などをテーマに、彼らの兄貴的存在でもあるライダーの今井郁海も交えて座談会を開いてもらいました。

もちろん、「YOUNG GUNS SNOW」への意気込みも含めて……。はたして、どんな内容だったのでしょうか?

Photo: yoshitoyanagida.net

 




「YOUNG GUNS SNOW」の優勝者には賞金10,000ドルがもらえるんだって。

神宮寺 海人(以下、J): はい、ヤバイですよね。

伊藤祐生(以下、Y): ちなみにファイナルに残ると、カナダにはどれくらいの期間で行けるんですか?

 

ウィスラーの日程は2月21日~26日の6日間だと聞いてる。現地でオースティン・スウィーティンと合流してから、初日はウィスラーのパークでセッション、2日目に一緒にヘリボーディングをする流れになるようなんだ。

Y: かなり弾丸トリップになりそうですが、絶対に行ってみたいですね。

J: 僕もめっちゃ行きたいです。

 



ウィスラーで滑ったことはある?

Y: はい。2回ほど。

K: 僕はまだないです。

Y: ウィスラーって山の規模がすごい大きくて、さらにパークアイテムも驚くほどキレイでした。みっちりと滑り込めますし、上手くなる環境が揃っている山ってイメージがあります。実際、ウィスラーに行ったことで、自分自身が上手くなったと感じましたしね。

 

オースティンの印象は?

Y: めちゃくちゃ上手いライダーっていう認識があるので、チャンスがあれば一緒に滑りたいです。

今井郁海(以下、I): 僕はけっこう映像で観ましたが、めっちゃボードに乗れているライダーだと思います。だから、オールラウンドにスノーボードが上手いんですよね。

 


今までヘリボーディングの経験はある?

Y, K: まだありません。

I: 僕は昨年の夏にニュージーランドで体験しました。ヘリの魅力は一瞬でドロップポイントまで連れて行ってくれる点。だから、滑りに集中できるんです。あと、ヘリから山全体の地形が見えるのもメリットだと感じました。自分の攻めようと考えるラインが丸見えになりますからね。

ハイクのほうが近くで地形の細かい部分まで確認できますが、ヘリは全体像が見渡せる。先の先まで見えるっていうか。でも、ヘリに乗ってこのような感覚を味わえるのは、スノーボードをやってないとできないこと。なので、2人にはチャンスを勝ち取ってもらいたいですね。

 



今回も3人で撮影をしてもらったりしたけど、普段から自分の映像をインスタグラムなどにアップしたりする?

Y, K: はい、やってます。

K: SONYアクションカムやGoProを使って撮影し、その映像を編集してSNSにアップしてます。今シーズンからは映像を撮ってくれるカメラマンさんと一緒に動く機会も増えました。

Y: 僕はGoProや一眼レフで仲間と一緒に撮り合うことが多いですね。

K: 僕もカメラマンさんよりも仲間うちで撮り合うことのほうが多いです。昨日もユウと撮り合ってましたしね。

I: 僕は最近になって、ようやくカメラマンさんが撮ってくれるようになりましたが、今までは大会を転戦していて、その練習に集中していて自分の映像って少ないんですよね。だから、若いうちから映像を撮りためるってこと自体がうらやましい(笑)。

 

今回、QUIKSILVERのジャパンチームで撮影した感想は?

Y: めっちゃ楽しかったです。チーム感のある撮影だったと思います。あと岩岳はフリーランしていても遊べるところがたくさんあったし、パークもジブが面白かったです。普段はHAKUBA47をメインに滑っていてジャンプが中心なんですけど、岩岳はジブの練習に最適だなって思いました。

K: 僕も、これまでにあまり経験したことがないパークで楽しめましたね。アイテムとアイテムの間がタイトに設定されていて、少しでもバランスを崩すとアウトって感じで難しいんですが、それを攻略するのが面白いと思いました。パークの斜度もあるし、リフトのギリギリまでアイテムが設置されていて、それも楽しかった。


郁海から見て、今回の撮影で10代の2人はどう見えた?

I: 2人ともボードに乗るのが上手いですね。かなりスピーディーに滑っていくし、いい感じでしたよ。


現在の10代のスノーボーダーって、どんな感じのスタイルのスノーボーダーが多いの?

K: みんな似ている滑りや、スタイルをしているように思います。きっとパークばかりを滑っているからだと思うんです。僕も昨シーズンからパウダー、ジブ、パイプって何でもやるようにしたんですけど、そうするとスノーボードの見方が変わったというか……。昔よりもボードに乗れている感じもしてきた気がするんです。

Y: 僕もシーズン序盤はパークに入らずに、めっちゃフリーランをしていました。そうしたら今まで以上にボードに乗れるようになったと思います。

K: 昨シーズンは朝からパークオンリーってこともありましたが、今シーズンはパークよりもゲレンデを滑るのが楽しくて。もちろん、パークのコンディションが最高だったらパークを流しますが、以前よりもゲレンデにある地形を使って何かをするっていう方に興味が出てきたのは確かですね。

Y: そのほうが気持ちいいし、パウダーのときはやわらかいし、本当に楽しいよね。





郁海から2人に何か伝えたいことってある?

I: カービングが大切ってことですかね? できないとボードに乗れないし、イメージするラインからズレやすくなるので。でも、カービングって終わりがないと思うんです。「できた!」と思っても、もっと追求したくなるから。

あと、アドバイスってわけじゃないけど、最近、僕はロッククライミングを始めたんです。これまでスノーボードしかしてこなかったけど、ロッククライミングって体幹をめっちゃ使うから、今まで以上に身体の使い方が上手くなって、動きにキレが出たんです。スノーボードだけに集中するのも悪くはないけど、他の趣味というか、そういった部分からも何かを吸収できれば、他の人とは違うスノーボードが表現できるようになるし、それがスタイルになるんじゃないかなって。


最後に、今後、2人が表現したいスノーボードとは?

Y: まさに今、イクミさんに言ってもらったような他の人ができないことをやりたいってことですね。先日、47を滑っていると、来日中のミッケル・バングに遭遇したんです。登場しただけでオーラが違っていたし、乗り方もかなり異次元でした。僕も、誰からも上手いって言われるようなライダーになりたい。

K: 僕も先ほどユウが言ったように、人がやらないことをやりたいですね。撮影でも、まだ誰もやっていないことを面白い感じでできればいいなって。それでいて誰が見てもカッコよくなりたいってことですかね。

I: もっと自由にボードを操れるようになれば、自然とカッコよくもなるし、誰にもマネできないこともできるかもしれないね。


下の映像は先日1/19に白馬・岩岳スノーフィールドで撮影したヤングガンの神宮寺 海人、伊藤祐生と彼らの先輩である今井郁海とのセッションを編集した『YOUNG GUNS SNOW HOW TO MOVIE』だ。勢いのある彼らのライディングは必見!また、YOUNG GUNS SNOWの企画はまだまだ続くので、若きニューライダーたちの活躍に今後も期待しよう。

MOVIEをチェック>



<プロフィール>

左)神宮寺 海人(ジングウジ カイト)

2000年7月2日生まれ。いつも元気よく挨拶をする礼儀正しさで、多くの大人たちから愛される存在。ここ数シーズンで急激にスキルアップし、さらに現在進行系で進化する期待の星。


中央)伊藤祐生(イトウ ユウ)

2000年12月31日生まれ。東京生まれの東京育ちながら、そのセンスが随所に光る滑りと吸収力の速さで、いつも周囲のベテランライダーを驚かせているライダー。


右)今井郁海(イマイ イクミ)

1996年9月3日生まれ。かつてはパイプのコンテストで世界各国を転戦していたが、現在はバックカントリーでのフィルミング活動が中心に。貪欲にスノーボードに向き合い続ける日々を今シーズンも送っている。