My Thoughts. 波乗りジャパン #3 Micro

2018年3月23日


 

リレー形式でお届けする本コンテンツ。今回「波乗りジャパン」ついて語るのは東京でサーフショップを営む家族に生まれ、子供の頃から大野修聖とずっとサーフィンしてきたミュージシャン、Def TechのMicro。

 

Q サーフィンが2020年の競技種目になりました。感想をお聞かせください。

 

2000年のシドニーのときにサーフィンがオフィシャルスポーツになるんじゃないかとすごく期待していたんです。オーストラリアでは国技のようなものだから。でも、ならなかった。サーフィンはカウンターカルチャーとして出てきたから、マイナーなスポーツのままいくのかな? そういうものなのかな、と。

 

ぼくは、サーフィンは人間が自然と織りなすアートだと思っています。こんなに素晴らしく、エクストリームスポーツのなかでもリスキーで。マー(大野修聖)のパイプラインとかを見ていても、賞金が1億にならないかな、とか。

 

小さいときからサーフィン業界のド真中で育ってきて、もう1回サーフィンがムーブメントにならないかと日々、試行錯誤。ちっちゃい頃からずっと、もっと盛り上げていきたいと思っていて。それが2015年の8月4日にオフィシャルとして決まって。

 

ちょうどぼくも千葉にいて、大原洋人とかが志田にいて。メディアも超集まっていて、「決まりました」というのを見ていて。「やっとだな」と感慨深いものがジワーっとこみ上げてきました。

 

これまで、砂浜から見ている彼女が彼氏のサーフィンをわからないとか、競技としても距離があって、ギャラリーがなかなか楽しめないというのがあったと思います。けれど、いまのテクノロジーを駆使して、海でやるにしても液晶スクリーンを入れたりしてギャラリーを集まりやすく、USオープンのようなことが日本でできたら、これほどの喜びはぼく自身も、ぼくの家族もないです。そんな2020年になると確信しています。

 

 

Q ミュージシャンが集まり、応援歌のようなものを制作するかもしれないという噂があるようですね。

 

やりたいと思ってます! Save Our Ocean. We Are The Worldじゃないですけど、ここ最近、海について言われていることで、ポジティブなものがないですから。「白身魚が食べられなくなる、フィレオフィッシュが食べられなくなるんじゃないか」とか。

 

温暖化に伴って、間違いなく感じています。ハリケーンとか台風とか。天気図も全然変わっているじゃないですか。四季もそうですけど、そういう意味での警鐘を鳴らしつつ、すごくポジティブな音楽を、サーファーから発信したいと思います。2020年に向けて、押し出せていけたらという段階です。

 

 

 

 

Q 具体的に絡んでいることはありますか?

 

2020年には絡んではいませんが、いま映像のほうに力を入れていて、ミュージックビデオの監督をやらせていただいたりしてます。

 

現代は音楽がスマホの付属品になってしまっています。これだけCDが売れなくなり、アナログの次代に戻ってきているなかで、最高の映像と、最高の音楽の結びつきを、もっともっと大事にしたい。フィルムをもっともっと大事にし、残したくて。

 

今年は8Kカメラを回してマーを撮りたい。カノア(五十嵐)を追いかけたいし、大原洋人も追いかけたい。日本代表になるんじゃないかという子たちと、その先の未来のキッズサーファーたちもどんどん撮っていきたい。そのドキュメンタリーを映画化したいと思っています。そこに音楽が付随し、連動していくということをこの3年間やっていきたいな。和製テイラー・スティール。開会式に出たいもん(笑)。別に聖火は持たなくていいけど、どこか一躍を担いたいですね。

 

【プロフィール】

Micro

1980年生まれ。東京都出身。ハワイ出身のShenとの音楽ユニットDef Techのキークリエイター。

2005年リリースのファースト・アルバム『Def Tech』は、飛躍のきっかけになった楽曲 “My Way” が収録されていたこともあり、250万枚超のダブルミリオンを販売。歴代インディーズ作品のセールス記録を塗り替えた。以後、自由な音楽活動を続けながら、近作『Eight』など8枚のオリジナル・アルバムを発表。その一方で、2015年には自身初となる単独野外ライブを開催したほか、ハワイや台湾などでも公演。昨年行われた国内ライブツアーDef Tech “IAPANA” Tour2017では、北は北海道から南は沖縄まで、全国17の会場でメッセージを届けた。

 

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