TEAM SHOOTING


COMING SWELL - プロローグ
クイックシルバー・サーフチームには年間を通して、ルーティンになっているイベントがある。
それは来たるシーズンに向け、写真やムービー素材を撮影する"チーム・シューティング"というもの。
チームシューティングは良い波、ロケーションを求めるためトリップ形式が多く、
これまでハワイをはじめオーストラリア、バリなどの海外、そして国内では宮崎や四国、伊豆などで行ってきた。
コロナ渦となってのこの約2年は、当然海外に行くことができず、
また今回の撮影が行われた時点ではまだ渡航制限がかかっているエリアも多かったため、国内での撮影敢行となった。
撮影に参加したライダーは、大野"MAR"修聖、伊東李安琉、平原颯馬、村田嵐の面々。
上山キアヌと小濃来波はそれぞれがコンテンスト参戦のため、今回は残念ながらの不参加となった。
撮影場所に選んだのは日本サーフシーンのメッカである千葉・一宮周辺及び、波と天候次第では、千葉全域に移動というプランだった。
大野修聖
Masatoshi Ohno
伊東李安琉
Riaru Ito
平原颯馬
Soma Hirahara
村田嵐
Arashi Murata

大野修聖
Masatoshi Ohno
ニッポンサーフィンの顔にしてレジェンド。
その存在感は唯一無二。

見るものの誰もが唸る
KINGのフルレールサーフインはもちろん健在。

伊東李安琉
Riaru Ito
メローな天才はこの数週間後タヒチ・チョープーで
歴史的な波をメイクすることに。

いつ飛び出すか分からない
スリリングなハイエアーは見ていて楽しい。

平原颯馬
Soma Hirahara
サーフィン以外のフィールドでも活躍。
同世代をまとめる若きチームリーダー。

長い手足を生かした大きなサーフィンに
パワーが加わり更にダイナミックに。

村田嵐
Arashi Murata
Youtuberとして何かと注目されるが、
サーフィンにトレーニングに、かなりストイック。

トップスピードに乗るテクニックは随一。
スタイリッシュなオールラウンダー。
DAY1


撮影初日、眼前に東浪見ポイントがあるクイックシルバー・プロショップの
「SIMPLE SURF」に集合し、早速サーフセッションがスタート。
波は腰~腹でややサイドの風の入ったコンディション。
決して良いとは言えないが、そこはさすがのサーフアスリート達。
ライダー達の手(足?)にかかれば良い波に見えてくるのが不思議なところで、
キレのあるアクションの数々を披露してくれた。写真の撮れ高もバッチリ。
このチームシューティングには撮影以外にも、ウェットを中心としたサーフギアの機能面での使用感の
フィードバックをライダー達から直接受けるという重要な目的もある。
今回撮影時に着用したウェットスーツは、改良を加えアップデートされた最新モデルの"HYBRID U-ZIP COMP"モデル。
彼らの動きを見、着用感の感想を聞いたところでは運動性、保温性ともに問題ないようだ。
サーフセッションの後は撮影を兼ねた今晩の宿泊先に移動。
日本とは思えないロケーションを有した施設に到着するやいなや、ライダー達全員の目がまず奪われたのは眼前で割れる波。
しかもセットはライダブルだ。サーファーというもの未知の波への探究心は驚くほど高く、
もう撮影そっちのけで入りたいの一心になったのはいうまでも無い。
いくつかの確認後、サーフィン可能ということが分かった彼らは一斉にパドルアウト。
予定にはしていなかった2ラウンド目のファンセッションでこの日は終了になった。

波チェックを終え、ポイントへ。

どのピーク行く?あっち?こっち?

着用したウェットスーツは、
NEWモデルの"HYBRID U-ZIP COMP"

今回のベースキャンプへチェックイン

見て見て見て、全然できるじゃん!
一同、テンション爆上がり

大野修聖

平原颯馬

伊東李安琉

村田嵐

暗くなるまでサーフィンした後のジャクジーは格別

ディナー時のトークでは
「俺はクイックシルバーをこうしたい!」
なんてアツい発言も飛び出す
DAY2


2日目もまずはサーフィン優先、と行きたがったが残念ながら前日よりも
ウネリが弱まったスモールコンディションのため、気分を切り替え、早朝より海沿いでの他の撮影がスタート。
アイテムはトレーニングにも使用できるアクティブウエア達。
日頃よりランニング、ウェイト、ヨガとそれぞれがトレーニングに励むライダー達には、
ボードショーツやウェットスーツ同様とても似合っていた。
そんな彼らからは、動きやすく、着心地も快適という合格点をもらう事ができた。
撮影が進行する中、自分のパートを終えたMARが小さなビーチに降りていくと、
流れ着いたペットボトル等のプラスチックゴミを拾いはじめた。
これはMARにとって当たり前の行動で試合中でさえ見られる光景。
サーフィンをさせてもらっている海、そのポイントへの感謝を示しているのだ。
そしてボディボード程のサイズがある発泡スチロールを拾うと「いいNEWボードゲットしました」と
満面の笑みを浮かべ、自分の車へと大切そうにしまっていた。
(午後のラストセッションでまずMARが乗ったのがこの発泡スチロールだった!)
午前中の撮影が終わると昼食へGO。そこでしか食べられないものや、地元の名店にいくのがトリップの常。
そこでクルーは、サーファーにはお馴染みの名物食堂へ。
そこでは料理に舌鼓しながら、ちょうどネット中継されていたWSLチャレンジャーシリーズに
出場する上山キアヌのヒートをみんなでやんや、やんやと応援。
サーフィンは基本個人競技ではあるが、その光景にはチームとして結束感を感じることができた。
午後は、タイドの上げ込みを狙ってオリンピック会場の釣ヶ崎海岸(通称:志田下ポイント)へ。
波チェックすると小ぶりながらも、形の良い波が割れていたので、ゲットウェット。
2日後にはジュニア日本代表サーフィンチームのコーチとしてエルサルバドルに向かうMARが
この日でチームから離れるため、今回のメンバーが全員揃ってのラストセッションとなった。

コーヒーから朝がスタート

波が無いとわかると、こんな感じ・・・

まるで合宿のような、
トレーニングウェアでのワンショット





午後はタイドの上げ込みを狙って志田下ポイントへ

伊東李安琉

平原颯馬

大野修聖

大野修聖はここからエルサルバドルへ向かった
DAY3


平原颯馬、伊東李安琉、村田嵐の同世代3人のよるシューティングラストデイ。
波の方は更に下がってしまい、千葉エリアには珍しいほどのプアなコンディションに、、、
ということで、午前中はしっかりと休みを取り、午後のジムでの撮影に備えることに。
撮影開始時にはポージングを取るため軽い感じであったが、面白いことに時間が経つにつれ、段々と本気に。
彼らがアスリートたる所以を垣間見た一瞬だった。
夕方には、もしかしたらの変化があるかも知れないので、波チェックにいくが、残念なことにスティルプアー。
そこで、3人は何を始めるのかと思いきや、志田下ポイントに新設されたスケートウォールへ。
そこからはまさにエンドレスセッションがスタート。
お互いを撮影しながら、まるでキッズ達のように日が落ちるまではしゃいでいた。

今日は俺たちしっかり追い込みます、、、つもり







残念ながら波は無かったが、
スケートウォールで遊び始める

颯馬&李安琉

李安琉&嵐

颯馬

スケートボードセッションは
日が落ちるまで続いた
BACK SWELL - エピローグ


コンテスト会場など会うことはあるが、普段は違うエリアに住み、サーフィンをベースとし、
それぞれが異なったフィールドで自分を表現しているライダー達。
シューティングトリップは撮影以上に、そういった彼らに定期的に集まってもらい、
チームメイトとしてお互いを理解し、影響しあい、個性を高めあって欲しいという大事な目的がある。
それにはサーファーたるもの、海外であれ、国内であれ、旅を通じてお互いを知るのが一番良い方法だからだ。
そこでは、決していい波に恵まれなくても、場面場面の思い出は全員にシェアされ、大切な宝になっていく。
だがら、クイックシルバーチームはこれからも旅を続けていくのである。
So, Boys. Where do you wanna go for the next trip?

BOYS ON THE TRIP TO UNKNOWN BREAK

壮大なロケーションに未知の波。
次はどこへ行く?
Fin.