サーファー・ファッションモデル・スノーボーダーと、クイックシルバーと繋がりが深い4人が “好きを極める” というキーワードをもとにリレー形式で語っていく本特集コンテンツ。
それぞれの分野でプロフェッショナルとして活躍し、常にハイパフォーマンスを保つ彼らですが、はたして「好きを極める」ために、普段から意識しているポイントは何なのか?この特集では3つのテーマにそって語ってもらいました。
#1
プロサーファー: 大野修聖
Masatoshi “Mar” Ohno
Q. サーフィン以外でオフトレーニングってどんなことをされてますか?
普段から自宅でもやりますし、東京にあるスタジオに週3回くらい通って、トレーナーと一緒にトレーニングもしています。
マシーンを使ってというよりは、基本は自重(自分の体の重さを使ったトレーニング)が中心です。言葉で説明するのが難しいんですけど、自分のオリジナルメニューがあります。もちろん筋肉もそうですけど、それだけじゃなく自分の体の可能性をどんどん広げていくトレーニングをしています。可動域を広げるのもそうですし、呼吸法とかも全てが一緒になってるイメージですかね。上半身と下半身の体全てがリンクするようなトレーニングです。
Q. 他に毎日欠かせない体のメンテナンスってありますか?
ヨガストレッチは毎朝やってますね。朝動く前に体を温めるために、ウォームアップをしつつもヨガを取り入れてます。ヨガはメンタルもクリアになりますしね。自分を知っていくうえで必要なのかな。やっぱり自分と向き合うってことなのかもしれないですね。それって、日常でも大切な部分じゃないですか。
オフトレーニングで体のコンディションをキープすることがサーフィンにも繋がる
Q. サーフィンの前は何かされてますか?
必ずウォームアップをしてから海に入るようにしています。これはすごく大切だと思ってて。海を目の前にすると早く行きたくなっちゃうんですけど、そこを10分、せめて5分だけでもすると、海に入ってからも、上がってからも全然違うんです。昔は海の隅でもっと長い時間やってた頃もありました。周りから「いつ入るのかな?」って、思われるくらいずっと(笑)。
Q. それはストレッチですか?
伸ばすだけじゃなくて、体を動かしながら筋肉を温めて海に入っていけるようなウォームアップです。これをすると、海に入った時に全く違いますね。ウォームアップをせずに、そのまま入った時のサーフィンと体の動きがが全然違います。
Q. サーファーにとって、例えばパドリングに必要なトレーニングって何かありますか?
パドルはしまくった方がいいんじゃないですかね(笑)、たぶん。ですけど、肩や腕だけで動かすんじゃなくて ”ワニの動き方” 、あの “連動性” を使えばもっと能率良く無駄な力を使わずにパドルができるはずだと思ってて。肩や腕の力だけじゃなくて、体全体が連動してたら良いんじゃないかなって。トレーナーの人にも相談しながらトレーニングをしてるんですけど、筋肉だけではない気がしています。
Q. 他に意識していることや日課って何かありますか?
海に入っていることをベースにしながら、体をトレーニングすることですかね。
Q. 1週間海にどれくらい入りますか?
基本的には毎日入ります。1日に朝と夕方。波がいい時は朝、昼、夕方の3ラウンド入る時もあります。1ラウンドで、だいたい1時間を集中して入る感じです。
(プロフィール)
プロサーファー: 大野修聖
Masatoshi “Mar” Ohno
1981年生まれ。静岡県出身。ホームブレイクは伊豆・多々戸。15歳に当時最年少記録でプロテストに合格。2004年~2年連続でJPSAグランドチャンピオンに輝くと、その後は世界に拠点を移し単身でWQSを転戦。2013年JPSAにカムバックすると6戦中5戦を優勝し前人未到の記録を樹立し、3度目の頂点を極めた。誰もが認める日本を代表するサーファー。