CS初代年間王者に輝いたカノア、目指すは2022年CT世界チャンピオン!

2022年1月12日


世界最高峰のサーフィンツアーWorld Surf League(WSL)チャンピオンシップツアー(CT)の2022年の出場権を争うチャレンジャーシリーズ(CS)の最終戦の決勝が
12月5日、ハワイ・オアフ島・ハレイワで行われ、2021東京オリンピックで銀メダルを獲得した五十嵐カノア(日本)が3位入賞。
この結果を受け、9月の初戦「USオープン」を皮切りに全4戦が開催されていたCSのランキング1位が確定し、初代の年間チャンピオンに輝いた。

 

時に6~8フィート(3メートル前後)の波が押し寄せるタフなコンディションとなったファイナルデイ。
心身供さらにパワーUPしたカノアは順調に勝ち進み決勝に進出した。
決勝ではエアーの大技であるカラプトフリップを成功させるなど、一時は2位となり優勝まであと少しの所まで手が届いたが、終盤に逆転され惜しくも優勝とはならず3位で大会を終えた。
優勝は2度の世界チャンピオンであるジョンジョン・フローレンスが地元のハワイ・ノースショアで嬉しい優勝を飾った。

 

既に2022年シーズンのWSL CTの出場権を持っていたカノアではあるが、
自分の中でも大切なコンテストの一つと位置づけている、生まれ育ったカリフォルニア・ハンティントンビーチで開催される
「USオープン」に出場し3位に入賞。そしてその後は来シーズンへの準備の一環と位置づけ、CT選手として唯一、ポルトガル、フランス、そして今回のハワイとCS全戦に出場していた。
ポルトガルでは序盤で敗退となったもの、他の3戦では全て3位入賞とコンスタントにその強さを発揮し、
今回の初代チャンピオンという新たな栄誉を自らの歴史に刻んだ。
「精神的にも身体的にもタフなイベントでしたが、最終戦を3位で終えてCSのチャンピオンを勝ち取ることができました。
あと2ヶ月となった2022シーズン開幕に向けて良いスタートが切れました。またトレーニングに戻ります」とカノアはコメントしている。

 

2021年はWSL CT 最終ランキング8位、記憶に新しい東京オリンピックでの銀メダル獲得。
そして今回のCSチャンピオンと世界的な情勢による難しいシーズンにも関わらず、
人間的に、そしてサーフィンでも進化を遂げたカノアはしっかりと結果を残した。
そして、その目は目標であるCTワールドチャンピオン、また3年後のオリンピックでの金メダル獲得へと既に向いている。

 


 

WSLチャレンジャーシリーズ最終戦「ハレイワ・チャレンジャー」結果

優勝:ジョンジョン・フローレンス(HAW)

2位:ジャック・ロビンソン(AUS)

3位 : 五十嵐カノア(JPN)

4位 : サミュエル・プポ(BRA)

 

WSL 2021 チャレンジャー・シリーズ最終ランキング

1位 : 五十嵐カノア(JPN)

2位 : イズキール・ラウ(HAW)

3位 : リアム・オブライエン(AUS)

 

五十嵐カノア

1997年10月1日生まれ 180cm 80kg

日本人の両親の元、アメリカ・カリフォルニアで生まれ育つ。
幼少の頃よりカルフォルニアにて数々のアマチュアコンテストで優勝。
2009年にNSSA(アメリカアマチュアサーフィン組織)にて30勝し、年間最多記録を樹立し、翌年には全米チャンピオンを獲得した。
2016年、当時18歳の最年少選手として世界最高のサーフリーグWSL CT(チャンピオンシップツアー)に日本人選手として初参戦を果たし、
2017年には日本国籍でのツアー参加を表明した。
2017、2018年には世界最大級のサーフィンコンテスト「USオープン」で2連覇の偉業を達成。
2018年には「 ISAワールドサーフィンゲームス」に日本代表として参加、個人で銀メダルを獲得、団体での日本サーフィン史上初の金メダル獲得に大きく貢献した。
そして2019年にはWSL CT「Corona Bali Protected」で日本人初となる優勝を果たした。
2021年は2020東京オリンピックにサーフィン日本代表として出場し銀メダルを獲得したワールドクラスのトップサファー。

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