NAMINORI JAPAN PRIDE ♯15

2019年9月20日


来年の夏に開催される本大会に向けた波乗りジャパンの連載企画。
今回登場していただいたのは、日本のサーフシーンにおける "エアー" のパイオニア的存在、JETこと中浦 章さんです。
プロサーファーとして活動する傍らで、映像制作などクリエイターとしての才能を見せる彼から見る、今の "波乗りジャパン" について語っていただきました。

 

■自分なりのスタイルを曲げずに続けていってほしい■

 

-JETさんも10代の頃は世界戦に出場されていた経験をお持ちですが、その頃と今の違いをどう感じていますか?

 

当時の試合では、「こういうサーフィンじゃないとポイントを出せないから、こうしなきゃいけない」という決まりがガチガチ過ぎて、自分のスタイルが表現できない時代でした。
それが、今はだいぶフレックスになってきていて、選手たちそれぞれのスタイルを活かしながら、周りの方々が色々なアドバイスをしてくれていると思うんです。
若い選手たちには、自分がなりたい自分じゃないですけど、「こういうサーフィンを表現したい」ということを明確にして、自分なりのスタイルを曲げずに続けていってほしいですよね。
それがしやすい時代でもあると思いますから。

 

 

-今の波乗りジャパン(強化指定選手を含む)の選手層をどう感じていますか?

 

選手層はだいぶ若く十代が活躍していますよね。
僕は今35歳ですが、自分たちの時代はVHS(ビデオテープ)の時代でしたけど、今の若い子たちはサーフィンの映像やライブ中継をスマホを使って片手で見れる時代です。
昔と今では環境が全く違うので、これから先ももっとレベルの高い若い選手たちが出てくると思いますね。

 

■美しい態勢で飛び出し空中で魅せるエアーを選手たちから見たい。■

 

-JETさんが選手たちを見ている中で、サーフィンにおけるトリックの進化をどう感じていますか?特にエアーについての考えを聞かせてください。

 

基本的なサーフィンのレベルは間違いなく上がっていると思います。
その中で、エアーに関して言えば、コンペティションという場面においては、リップの延長でエアーをしている人が多いような気がします。
試合ではリッピングやカービングターンが軸になるので、どうしてもその延長でエアーを繰り出す動きが多くなってしまうんですけど、
もう少しリップから飛び上がる感じで、例えるならスケートボードのオーリーをしてぶち上がるようなエアーを見たいのが正直なところです。
僕がサーフムービーの撮影をする際は、ライダーとしてもクリエイターの立場でも、
「いかにどう美しい態勢で飛び出し空中で魅せられるか」ということを常に考えています。
若い選手たちには、そういう目線でエアーを考えられるようになってもらえたらいいですよね。
エアーのスタイルや滞空時間だったり、写真や映像で映った時のスタイルにも意識を向けてもらえるといいのかなと思います。
もちろん選手たちにとっては、試合というシューティングとは違う立場なので難しいことなんですけど、それをコンテストで見られることに期待したいです。

 

 

 

■カノアの存在は波乗りジャパンにいい影響を与えてくれている■

 

-五十嵐カノアは、サーファーとして、人間としてどういう存在だと思いますか?

 

今現在、WCTに出場し世界の舞台で活躍しているサーファーなので、波乗りジャパンの中でも金メダルに一番近い存在だと思います。
実力はもちろん、メンタルや運など色々な部分が兼ね備わっているサーファーだと思いますし、人間性で言えば、発言もしっかりしていますし、
「いいものはいい、嫌なものは嫌だ」とはっきりと物事を言う。
彼の持ち味の中にはその部分が出ていて、強さや自信にも繋がっているんだと思います。
それが波乗りジャパンチームにとってもいい影響になってくれればいいですよね。
その中でメディアも取り巻きの人たちも、みんなが一丸とになって選手たちを気遣いながらケアできる環境を作ることが大事だと思います。
僕も彼らを撮る側としてそれを強く思いますし、できる限りサポートできるように心がけたいと思っています。

 

-来年2020年には本大会が開催されますが、どんな大会になってもらいたいですか?

 

もちろん日本人に金メダルをとってもらいたいですよね。
それに、サーフィンを現地やテレビで見てくれた人たちが、実際にサーフィンをするキッカケになってもらえたら嬉しいですし、
親の影響でキッズサーファーが増えてくれるとよりいいのかなと思っています。
それによって、サーフィン関連のギアが今まで以上に流通することで業界も良くなると思いますので、
本大会によって日本のサーフシーンが盛り上げることを願っています。

 

 

(プロフィール)

プロサーファー/ クリエイター: 中浦 "JET" 章 Akira “JET” Nakaura

東京生まれの35歳。父の影響でサーフィンやスケートボードをはじめ、幼少期からその実力が認められると、10代の頃からサーフィンの日本代表として世界選手権に出場。
日本でいち早くサーフトリックの "エアー" を取り入れたパイオニア的存在のプロサーファー。
また、楽曲制作や、アート、ウェットスーツのデザインなども手がけるクリエイターとしても活動し、現在は主に映像制作に力を注ぎ、
QUIKSILVERの五十嵐カノアや、大野 “Mar” 修聖の映像も制作している。

 

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