五十嵐カノアに聞く サーフィン上達のコツ 02

2018年8月24日


チューブライディングをメイクするために意識することとは?


世界のスーパースター・サーファー五十嵐カノアに、こっそりアドバイスをもらっちゃう企画第2回。
前回は、サーフィンがうまくなるためのアドバイスを教えてもらいました。その答えは「何も考えず楽しくサーフィンをすること」。第2回目は、サーファーなら誰もが憧れるチューブライディングについて、メイクするポイントを聞いています。


Q. サーファーなら誰もが憧れ常に狙っているチューブライディングですが、ずばりチューブをメイクするコツを教えてもらえますか?

チューブのコツはなんだろう。やっぱり波をちゃんと読むことが一番大切だと思います。自分がテイクオフする波を、まるでサーフ雑誌の写真の波を見るかのようにしっかりと見る。乗ったらすぐに、「この波は次にこうなるだろう」って判断すること。「あと3秒したら早くなって、その後に遅くなる」って、その波をしっかりイメージすることが重要なんです。波をイメージした後は、もう目をつぶっててもいいくらいじゃないと。で、最後に波がクローズするタイミングがあるので、その前にチューブから出なくちゃいけない。テイクオフをしたら、とにかく “その波を全部見てしっかりと読む” こと。これはプロサーファーはみんなあたりまえのようにやってることなんです。


Q. チューブに突っ込むのって怖いじゃないですか。どんなメンタルで臨めば良いですか?

 

「チューブに必ず入るんだ!」って自信を持つことが大切なんだと思います。そこも感覚で、「自分が乗ってるこの波は、次のセクションでこうなる」って、自分がイメージしたことに自信を持ってチューブに入らなくちゃいけない。チューブの中で怖くなってしまうと、絶対にバランスを崩してしワイプアウトしてしまうので。あとはさっきも言ったように、チューブの中に入ってる間は、どうなるかわかりにくいので、なるべくチューブに入る前に波を想像するのが一番大切なんです。

Q. チューブに入る前の準備と、入ってからの動作を具体的に教えてください。

 

やっぱりボードのラインどりを事前に想像して決めることですね。で、そのラインから絶対にズレないように自信を持っていくことです。チューブの中はスムーズな “ワンクリーンライン” って感じで、あまり動くスペースもないので、ボトムターンもできないワンラインなんです。やっぱりラインが崩れるとドライブもなくなるし、スピードもなくなってしまいます。だから、そのラインをズレずに進まないといけない。”ワンライン”。本当に新幹線みたいな1本のラインどりが何よりも大切です。
チューブライディングは難しいけど、しっかりと波を読んでラインを想像して、そのラインから外れないことが重要だと思いますね。



Connor O'Leary vs. Kanoa Igarashi - Round Two, Heat 12 - Oi Rio Pro 2018



このWSLの映像は、今年の5月に開催されたCT第4戦 Oi Rio Proでのカノアの試合。Connor O’Learyとの対戦はまさにチューブ合戦となった。